旧幕引継書の閲覧提供

平成19年9月3日(月)より、旧幕引継書の内、385タイトル、5,385冊分をコピー製本(A5サイズ)の形で閲覧提供を始めました。

旧幕引継書とは、江戸幕府諸役所の記録類のうち、明治維新後東京府庁に引き継がれ保管された書類の総称で、江戸町奉行所関係の文書記録を中心に、評定所・寺社奉行その他の記録を含んでいます。都市江戸の政治・法制・行政・社会を知る上で不可欠の公文書群といえるでしょう。

これら旧幕引継書は、その後明治27年(1894)、東京図書館から「公衆閲覧」のため「悉皆貸付」を依頼され、東京府から同図書館に移されました。さらに、東京図書館から帝国図書館となっていた明治38年には、引き続き「貸付」の状態を継続することを確認し、「永遠委託」という扱いとなりました。この結果、帝国図書館から国立国会図書館へと変わった現在も、旧幕引継書は国立国会図書館に架蔵され、マイクロフィルムまたは原本による閲覧が続けられています。

一方、旧幕引継書全体の目録は明治27年以前に東京府が作成した簡略なものに止まっており、閲覧に不便な状態にありました。東京都公文書館では、史料編さん事業の一環として旧幕引継書のコピーを収集し、1冊ごとの史料情報を含む目録データの採取を続けてきたところです。今回、この詳細な目録を活用することで、貴重な史料群へのアクセスが飛躍的に容易になりました。

都市江戸を研究される方はもちろん、大岡越前守や遠山左衛門尉といった名奉行の活躍する史料を古文書学習の教材にするなど、より気軽な幅広い利用をお待ちしています。