都史紀要23 東京の中等教育二

はしがき

本稿は前巻にひきつづき、東京府文書にみられる尋常中学校の記録から数校をえらび、その概要をあきらかにしたものである。前巻同様、設立認可願は多くないので、当局の要請にもとづき沿革その他につき回答したものからもその内容を適宜取捨して登載した。

主として明治三十年前後の私立中学校関係文書から収録したので、いずれも「尋常」の二字がとれていない。設立認可願以外は特色があると思われる学校をえらんだ。報告内容が多岐にわたり、そのすべてを収録できなかったが、教員履歴書だけは記載形式を簡略してできるだけ原文どおりのせた。教育史の研究者にとって教員の履歴は当時の教育の実態を探求するのに重要かつ不可欠なものと考えたからで、ページ数の大半をあてたのもそのためである。

史料の記載がすくない学校についてはそれぞれの校史から取材して公文書の不足をおぎなった。

本稿の編纂と執筆は手塚竜麿が担当した。

昭和四十九年二月
東京都公文書館

東京の中等教育二 目次

はじめに(1)

尋常中学共立学校(4)
共立学校(4)、私立東京開成中学校(12)
正則尋常中学校(13)
正則予備校(13)、正則尋常中学校(14)
私立正則中学校(15)、規則の改正(15)
立教尋常中学校(25)
校則(25)、設立者と教員の履歴書(39)
明治学院尋常中学部(49)
私立明治学院尋常中学部規則(50)
設立者と教員の履歴書(65)
京北尋常中学校(73)
取調書(73)、設立者・教員の履歴書(85)
開校御届(92)
成城学校(94)
設立年月及其後ノ沿革(94)、入学規程(96)
学科及其日課表(96)、学級及組ノ編制・現在生徒数(98)
教員ノ数及其資格並ニ分担学科(99)、校長履歴書(112)
教員の履歴書(112)
成城学校規則―明治三十年三月改正―(133)
成城学校と成城学園(136)
東京数学院尋常中学(137)
その沿革(137)、日課表(138)
院長履歴書(142)、職員数など(143)
使用教科書(145)、明治二十九年収支決算表(150)
東京数学院尋常中学規則(153)

むすび(157)
人名索引(巻末)