ちょっと書庫まで行ってきます ~東京都公文書館SNSの世界~

はじめに

ちょっと書庫まで行ってきます ~東京都公文書館SNSの世界~ 表紙カバー

東京都公文書館のSNS(Facebook、Twitter)は、2014年3月に始まり、当館所蔵資料をはじめ、展示や刊行物など当館の事業について紹介してきました。

当時は原則、月・水・金曜日に掲載していることから頻度は多く、2017年にはとうとう500回を超えました。このタイミングでこれまでのSNSの記事を使った本を出そうという企画が出され、ここに本書が生まれました。

この本のタイトルを「ちょっと書庫まで行ってきます」としたのは、次のような理由があります。

当館には、膨大な資料を保管するための書庫がたくさんあり、全て書庫番号が付されています。職員は書庫へ行く際、管理簿に入退出時間を記載してから行くのですが、それだけでなく、行先を周囲に伝えてから書庫へ向かいます。伝え方は様々ですが、その中でも一番多いと感じるセリフを採用しました。

「ちょっと書庫まで行ってきます」―この一言から記事が生まれるのです。

この本を編集するにあたり、数多ある記事からどうやって80タイトルに絞り込むかが最大の問題でした。

基本的な構想は「電車でも気軽に読める本」、「行政文書というお堅い資料でも、視点を変えればこんなに楽しめる本になる」です。そこで各執筆担当者が、今まで掲載された記事の中から「これは面白い」と思う記事を抽出してもらい、それを分類しました。その結果、8章立ての構成となりました。

第1章 おしごとあれこれ
 昔の行政は特にお堅いイメージがありますが、多くの方に寄り添うため、その時代なりに趣向を凝らした対策をしていたとことが分かります。

第2章 イベント
 東京府・市時代を中心に、大きなイベントの中から、特に印象的ものを集めました。

第3章 季節の風物詩
 江戸から昭和に至る季節の行事等からは、その時代の様子が読み取れます。知られざる珍しい江戸城の年中行事や今では想像できない風物もあり、意外な発見が多い章になっています。

第4章 忘れ得ぬ人々
 小説や教科書、ドラマなどで登場する著名人を中心に選択。行政文書ならではと思わせる内容や、人物の意外な一面が見られるような内容を揃えました。

第5章 インフラ
 当館所蔵資料の中には、行政が施行した都市インフラ情報がたくさんあります。掲載した中で一番好評だった「電気局のマーク」をはじめ、インフラ関連記事は特に人気の高いコンテンツです。

第6章 くらし
 行政文書の中には、お役人だけでなく庶民の暮らしなども垣間見ることができます。その中でも特に印象に残ったものを厳選しました。

第7章 風景
 当時親しまれていながら現在は失われてしまった建物や風景を紹介します。江戸・東京のまちが移り変わっていく様子がわかる章です。

第8章 トリビア
 当館が所蔵する資料の中には、様々なトリビアがあります。中には、文章の内容ではなく、素材そのものに驚きがあるなど、誰かに教えたくなりそうな内容を集めました。

東京都公文書館は今年、平成30年(2018)に創設から50年を迎えます。この年は、東京都の前身である東京府が成立し、公文書の作成や管理がスタートしてから150年の節目の年にも当たっています。

長い歴史の中で蓄積された公文書等の保存を前提にしつつ、そこに含まれる情報の提供については常に新しい発想を取り入れて取り組もうとするアーカイブズの意気込みを感じ取っていただけたら幸いです。

平成30年3月
東京都公文書館

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