「東京都離島振興計画(平成15年~平成24年)」概要

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1 基本的考え方・広域的基本方針

図



2 島別基本方針

(1) 大島

 農業・漁業の振興と観光業を連携した次世代への持続性などに視点を置いたサスティナブル・ツーリズム(持続可能な観光)を推進していく。


【10年後の目標】
 水産業では、養殖事業が効果を示しており、農業では、地域特性を生かした作物の開発、ブランド化により経営安定化が図られている。また、観光については、高速ジェット船などによる短時間で安定した来島が効果を発揮し、高齢者による観光ボランティアも増え、ブルー・グリーンツーリズムなど体験型・滞在型観光が実現している。

(2) 利島

 農業の振興において、組織的農業の取組みによって生産の安定と向上を目指し、また、漁業は、管理型漁業の推進により、経済の安定・向上に努めていく。


【10年後の目標】
 より天候に左右されにくい港湾に向けて整備が進み、高速ジェット船等の就航率の向上が図られている。また、産業では、農業生産を行う法人組織が設立され、島外から世帯単位のU・Iターン者を受け入れ、椿油の生産拡大に貢献している。

(3) 新島・式根島

 年間を通じて観光客を確保できるよう、海中温泉などを活用した癒しのプログラムを設定するとともに、農業漁業と観光業との連携を図り、島の自然を活用した体験型観光を推進していく。


【10年後の目標】
 ブロードバンドネットワークの実現により、村内ネットワークが整備され、防災など多分野での双方向による住民サービスが実現しており、さらに、観光では、ブルー・グリーンツーリズムなど体験・滞在型観光が実現している。

(4) 神津島

 心身が健康となる憩いと癒しの島づくりを目指し、基幹産業である水産業の振興とともに観光業との連携を図り、自然を活用した滞在型観光を推進していく。


【10年後の目標】
 水産業については、定置網操業と海産物流通センターによる安定した供給体制が整備されている。観光については、短時間での安定した来島が可能となっており、ブルー・グリーンツーリズムなど、体験・滞在型観光が実現している。

(5) 三宅島

 地域振興の基軸を観光と位置付け、漁業・農業・林業・商工業等の各産業と観光業を関連付けるほか、自然保護への取組みを積極的に行う。


【10年後の目標】
 高速ジェット船の就航により短時間で来島が可能となり、島内での余暇を十分堪能できる観光レクリエーション並びに受入体制の充実が図られ、滞在型・通年型観光へ移行している。また、観光業に連動して第一次産業が発展し、島内での雇用の場が確保されている。

(6) 御蔵島

 恵まれた自然環境を活かした観光は今後も発展が望めることから、観光振興を基軸に島の活性化を図る。


【10年後の目標】
 定期船の就航率向上が図られており、観光客の年間を通じた来島が可能となっている。また、農林水産物の地産地消など、産業構造は均衡のとれた構造へ転換が図られており、土地の有効活用、住宅整備などによって、U・I・Jターン者が増加している。巨樹の森をはじめとする固有の貴重な動植物や生態系を有する「島」として広く知られるようになっている。

(7) 八丈島

 地域資源を積極的に活用し、産業の中心である農業、漁業、観光業の総合的な育成を図り、島のありのままを享受できる体験型観光を推進していく。


【10年後の目標】
 島外からの新たなアクセスルートを開発するなど、地域交流が促進され観光客増に寄与している。また、ブロードバンドネットワークの環境整備により、住民生活の利便向上が図られるとともに、ITを活用した地域間交流が活発に行われている。農業は、地熱などの地域資源を活かし、漁業は、育てる漁業・管理型漁業が定着し、さらに、観光については、自然・文化・産業などの体験型観光が確立している。

(8) 青ヶ島

 特産品である農林水産物や加工品のブランド力強化や安定供給、新たな産業の掘起こしにより、島内経済を活性化していく。


【10年後の目標】
 港湾の整備により就航率はより向上し、特産品等の出荷体制が確保され、既存産業の観葉植物(切葉)・製塩などの生産が増加し、また、農業の大型化・専業化が実現している。防災対策については、隣島等との広域的な連携により災害時の協力体制が確立し、安心して過ごせる島となっている。

3 計画の内容

(1) 交通に関する事項

  • 観光客の視点に立った交通ネットワークを確立する。このため、島外交通手段のみならず地域内交通としての公共交通、自家用車などあらゆる交通手段の組み合わせによるルート化を検討し、また、島外交通と島内交通との連携に配慮したシームレス化を図る。
  • 交通基盤施設のうち、港湾については、連続欠航がある小離島において、整備を進めるなど、定期船等の就航率の向上を図る。空港については、航行安全性の維持・向上のための施策などを進め、また、道路については、拡幅や待避所の設置などの整備を行っていく。

(2) 情報通信に関する事項

  • 情報通信格差の是正を図るため、高度情報通信基盤を整備し、光ファイバなどによるブロードバンドサービスを実 現するとともに、地域ITリーダーの養成等、人材の育成に努める。

(3) 産業の振興に関する事項

  • 各島がそれぞれの個性を生かしながら観光業と農水産業との振興のバランスを工夫し、これらを連携させ、島内経済の活性化を図る。
  • 農業については、生産の安定と高品質化を図り、共販体制によるブランド力を強化するとともに、農業法人などの育成により担い手を確保する。また、グリーンツーリズムの展開により、観光と結びついた農業を推進していく。
  • 水産業については、つくり育てる漁業を推進するとともに、漁港、漁場、漁港関連施設など、水産基盤施設の一体 的、効率的整備を進める。また、ブルーツーリズムの展開により、観光・レジャー分野との連携を図っていく。
  • 各島固有の条件を活かした特産品の普及開発を図り、地場産業の育成・発展に努めていく。

(4) 生活環境の整備に関する事項

  • ごみ処理・リサイクル対策としては、焼却施設等の老朽化に伴う施設の更新・整備を進めていくとともに、管理型最終処分場等を共同で設置するなど、広域的な処理を進めていく。
  • 水道については、引き続き設備等の更新を行うとともに、また、下水道整備や合併処理浄化槽の設置について、地域の実情に応じた効率的かつ適切な整備を進めていく。
  • 住宅については、定住化の観点などを踏まえ、地域特性を考慮した整備を図る。

(5) 医療の確保等に関する事項

  〈編集中〉

(6) 福祉の増進に関する事項

  〈編集中〉

(7) 教育及び文化の振興に関する事項

  〈編集中〉

(8) 観光の開発に関する事項

  〈編集中〉

(9) 国内及び国外の地域との交流の促進に関する事項

  • 地域の後継者を育成するために、他地域の児童生徒との交流や、離島留学を検討していく。
  • 外国人訪島者を積極的に受入れるため、本地域の魅力を広く海外に発信していく。

(10) 国土保全施設等の整備に関する事項

  〈編集中〉

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