世界自然遺産小笠原諸島
HOME > 小笠原の自然 > 東京都の取り組み > 父島列島のノヤギ排除

小笠原の自然

東京都の取り組み - 父島列島のノヤギ排除

ノヤギ
ノヤギの群れ
(兄島)ノヤギの群れ
銃器による排除
ノヤギ分断柵
ウラジロコムラサキ(固有種)

小笠原諸島では、過去に食用として持ち込まれたヤギが野生化し、森林の破壊や表土の流失、固有植物の食害などの問題が起きています。 東京都は、このような問題を解決するため、平成6年度から生態系や生物多様性を確保するために野性化したヤギ(ノヤギ)の排除を実施してきました。 ノヤギの排除は、特に高密度にノヤギが生息して生態系に多大な被害を与えている聟島列島からはじめ、平成15年度までに聟島列島(聟島、媒島)のノヤギの排除を達成しました。 聟島列島のノヤギ排除の成功を受け、父島列島の兄島(兄島植生回復事業)においては、平成16年度から平成19年度まで排除作業を行い平成21年度に根絶確認。弟島(弟島植生回復事業)においては、平成20年度から平成22年度まで排除作業を行い、平成23年度にはノヤギの根絶が確認されました。平成22年度からは、父島(父島植生回復事業)でのノヤギ排除の取り組みを進めています。

ヤギは小笠原諸島に19世紀初期の頃に持ち込まれたといわれています。持ち込まれたヤギは家畜として小笠原の父島、兄島、弟島、母島や平島などで放牧されました。 明治9年小笠原諸島の日本帰属が確定したあとも日本本土や八丈島などからも導入され、これまでのヤギと交雑しながら、繁殖していきました。増えたヤギは聟島や母島属島の二子島などにも放されました。 このように各島に放されたヤギは、第二次世界大戦中には食用のため聟島列島を除いて採りつくされ激減しましたが、戦後、再び聟島列島のヤギが父島や父島属島の兄島、弟島、西島、南島、東島などに放されました。 次第に食料として利用されなくなり、野生化したヤギの数が大幅に増加し、島の生態系に大きな影響を与えるようになりました。

父島列島のノヤギ排除は、人により檻に追い込む方法と網や罠を使う方法で始められました。 また、食害の著しい稀少植物を守るため、植物保護柵の設置なども行いました。

特に兄島では、柵で細分化することで、効果的にノヤギが排除できることから、島の北部の尾根上に分断柵を設置し、この区域の中を追い込みなどで集中的に排除を行い、優先的に根絶が完了した地域を作り出しました。 追い込みや罠による排除などにより、ノヤギの個体数は大幅に低下しました。平成19年度からは、個体数減少により追い込みによる排除が効果的でなくなったことから、銃器による排除作業を行いました。根絶後、兄島ではノヤギの食害により絶滅が心配されていたウラジロコムラサキやコヘラナレンなどの希少植物の個体数が少しずつ増加しています。

平成22年度から父島でのノヤギ排除が始まりました。ノヤギ排除に当たっては、有識者や研究者及び関連機関からなるノヤギ排除検討委員会を設置し、排除手法の検討や、実施に伴う諸問題を話し合っています。 また、各種モニタリングを実施して、自然環境の状況や排除効果など随時効果を検証しながら根絶に向けて作業を進めています。

  • 世界自然遺産小笠原諸島
  • お知らせ
  • 小笠原亜熱帯農業センター
  • 小笠原水産センター
  • 小笠原の農水産物
  • 小さな水族館
  • 小笠原の自然
  • ビジターセンターの紹介
  • 都レンジャーの活動