7 アイヌの人々の人権問題

民族としての誇りを尊重していますか?

「すばらしい文化・伝統があります」 民族の誇りを尊重して!

アイヌの人々に対する差別

 日本国憲法では、すべての国民は個人として尊重され、また、差別されないとしています。
 しかし、アイヌの人々は、これまで就職や結婚などにおいて様々な差別を受けてきました。
 北海道を中心とした地域に古くから住んでいるアイヌの人々は、自然の豊かな恵みを受けて独自の生活と文化を築き上げてきました。
 しかし、次第に独自の生活様式や文化は侵害されるようになり、特に明治以降は、狩猟を禁止され、土地を奪われ、教育の場などでアイヌ語の使用が禁じられ日本語を使うことを強制されるなどの同化策が進められました。アイヌの人々は、生活の基盤や独自の文化を失い、いわれのない差別の中で貧困にあえぎました。
 アイヌの人々に対する誤った認識などから、今なお差別や偏見は残されています。

アイヌ文化の保存・振興

 アイヌの人々は独自の言語であるアイヌ語を持ち、ユカラ(英雄叙事詩)などの口承文芸やイオマンテ(動物神の霊送り)の儀式など固有の文化を発展させてきました。
 しかし、近世、近代の歴史の中でそれらの伝統や文化は危機的な状況に追い込まれ、今日では、文化の十分な保存・伝承が図られているとは言い難い状況にあります。
 平成9(1997)年、明治時代に公布された北海道旧土人保護法等が廃止され、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現を図るため、「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(アイヌ文化振興法)」が成立しました。国は、この法律に基づき、アイヌ語・文化の振興、アイヌの伝統的生活空間(イオル)の再生事業などアイヌ文化の振興施策を推進しています。
 
 東京にもアイヌの人々が暮らしています。アイヌの人々は、民族の言葉や文化、伝統を伝承保存する活動をしています。私たち一人一人が、アイヌの歴史や伝統、文化などについて正しく理解することが、差別や偏見をなくすことにつながります。
 このため東京都では、アイヌの歴史や文化の普及啓発に努めています。

アイヌ政策をめぐる最近の動き

平成19(2007)年9月  国連総会で「先住民族の権利に関する国際連合宣言」採択
平成20(2008)年6月  衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」採択
平成21(2009)年7月  「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」報告書提出
 ・アイヌの人々が先住民族であるという認識に基づく政策の展開を求める提言をまとめた。その報告書では、立法措置がアイヌ政策を確実に推進していく上で大きな意義を有する、としている。
平成21(2009)年12月  「アイヌ政策推進会議」発足
平成26(2014)年6月 「アイヌ文化の復興等を促進するための「民族共生の象徴となる空間」の整備及び管理運営に関する基本方針」閣議決定

アイヌ文化をもっと知りたいときは

 財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構では、アイヌ文化の振興とアイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図るための活動を行っています。東京駅八重洲口の近くにある同財団のアイヌ文化交流センターでは、アイヌ関係の図書・資料やビデオ等を自由に閲覧することができるなど、アイヌ文化に関する情報を提供しています。

●公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構
  〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西7丁目プレスト1・7(5階)
  電話 011-271-4171  FAX 011-271-4181
  ホームページ http://www.frpac.or.jp/

●アイヌ文化交流センター
  〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目4番13号アーバンスクエア八重洲(3階)
  電話 03-3245-9831 FAX 03-3510-2155

関連リンク

啓発資料等

関係法令等

 ※注記のない限り、法令は総務省電子政府利用支援センターへのリンクです。

その他

アイヌ民族のご遺骨等の返還手続について