2004(平成16)年6月  外国人への住宅の賃貸拒否
 2004年(平成16)年3月、人権部に「A区内の不動産業者が、肌の色を理由に外国人にウィークリーマンションの賃貸を拒否した」との相談が寄せられました。
 事実関係を調査したところ、マンションのオーナーが、外国人が日本語を話せないことから不安を抱いているため、不動産業者がオーナーの意向に添って賃貸を拒否したことが分かりました。
 外国人への賃貸拒否は、しばしば発生しています。合理的な理由のない外国人への賃貸拒否については、裁判に発展し損害賠償等を命じられたケースもあります。
 「生活習慣が違う」「家賃の支払いが不安」「言葉が通じないため対応ができない」などが拒否につながる大きな理由となっていますが、不動産業者にもオーナーの理解が得られるよう努力することが求められます。外国人との契約では、オーナーと借り手の外国人双方が納得することが必要でしょう。
 たとえば、外国人との契約にあたり、オーナーも、自治体の発行する外国人向け生活ガイドブックを用意し、ゴミ出しのルールなどを守ってもらうことなどによって、行き違いをなくし、双方が納得することにつながると考えます。

 東京都では、東京都住宅基本条例第15条に、「都は、高齢、障害、国籍等の理由により民間賃貸住宅への入居の機会が制約されることがないよう賃貸人その他の関係者に対する啓発に努めるものとする」と定め、不動産業者の研修などを通じて啓発を実施しています。
 今回の相談に対しては、区とともに不動産業者を啓発し、マンションのオーナーにも理解を求めました。
 わが国は、難民の地位に関する条約、人種差別撤廃条約などを批准しています。
 既に都民の36人に1人は外国人です。私たち一人ひとりが、外国人に対する不合理な差別をなくし、その人自身を知る努力をすることが、真の国際化にとって大切なのではないでしょうか。