平成18年中に東京法務局が取り扱った人権侵犯事件の状況が公表されました
  平成19年3月29日、東京法務局から、平成18年中に取り扱った人権侵犯事件の状況が発表されました。以下では、その概要をご紹介します。

1 救済手続開始状況
(1) 平成18年に新規に救済手続を開始した件数は1,186件です(前年より165件増加。)。

(2) 内訳を関与者別にみると、
 ・公務員等の職務執行に伴う侵犯事件:117件
 ・私人間の侵犯事件:1,069件
  となっています。

(3) 内容としては、
 ・公務員等の職務執行に伴う侵犯事件
  「いじめ」に対する学校側の不適切な対応等:49件
 ・私人間の侵犯事件
  暴行虐待(夫の妻に対する暴行、児童虐待など):372件
  強制強要(離婚の強要、職場での嫌がらせなど):279件
  などが上位を占めています。


2 処理状況
(1) 平成18年に処理した件数は1,167件です(前年より125件増加。)。

(2) 内訳を関与者別にみると、
 ・公務員等の職務執行に伴う侵犯事件:113件
 ・私人間の侵犯事件:1,054件
 となっています。

(3) 処理結果別での主なものは、次のとおりです。
 ・援助(関係機関への引継ぎ、法的助言等。)        1,102件
 ・侵犯事実不存在(人権侵犯事実が認められない。)     28件
 ・侵犯事実不明確(人権侵犯事実の有無を確認できない。) 11件
 ・調整(当事者間の紛争を円満に解決した。)           8件


3 具体的な事例
 平成18年に処理した人権侵犯事件の中から、具体的な事例を紹介します。
 (1) ハートビル法違反建築
  ハートビル法に違反する建築等を行っていたホテルについて国土交通省が発表したことを受け、東京法務局と法務省人権擁護局が共同して調査を行った。
  その結果、18のホテルでハートビル法に違反しており、身体障害者等の社会参加の利益を侵害していることが確認された。そこで、施設の改善及び従業員に対する関係法令の周知徹底について勧告した。

 (2) インターネットによる人権侵害
  インターネットの掲示板に実名及び生年月日が掲載され、誹謗・中傷が行われた。調査の結果、特定個人に係る誹謗・中傷の事実が認められ、かつ、いやがらせをあおるような書込みもあったことから、同掲示板管理者に対して該当箇所の削除を要請した。

 (3) 近隣における騒音問題
   マンションにて、足音等が原因で近隣関係が悪化した。そして、階下の住人から床下(階下の住人宅の天井)を棒で突かれたことにより、当該住人に恐怖心を抱くほどになったとの申告がなされた。人権調整専門委員が中心となって話合いの場を設け、紛争の原因を一つ一つ精査することにより、双方が非を認め生活上配慮していくことで和解に至り、調整(合意成立)として処理された。


 なお、法務省の人権擁護機関が平成18年中に取り扱った人権侵犯事件の状況につきましては、法務省のホームページ(こちらをクリックしてください。)をご覧ください。