犯罪被害者等の権利利益保護のため、刑事訴訟法等が改正されました
 平成19年6月20日、「犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」が、参議院本会議で可決・成立しました。
 今回の改正により、犯罪被害者が公判に参加できるなど、犯罪被害者等の権利利益の保護に資する大きな変更がいくつか盛り込まれています。
 以下では、それらについてご紹介します。

 刑事訴訟法関係

1 犯罪被害者等の刑事裁判への参加
 犯罪被害者等は、申し出ることにより、その事件の刑事裁判へ参加することができるようになりました。
(1) 刑事裁判への参加  
 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪等の事件の犯罪被害者等は、申出により、その刑事裁判へ参加し、公判への出席等ができるようになりました。
 また、犯罪被害者等は、その刑事裁判における検察官の権限行使に関して意見を述べることができるようになりました。
(2) 証人への尋問
 犯罪被害者等は、情状に関する事項についての証人の供述の証明力を争うために必要な事項について、申出をした者がその証人を尋問することができるようになりました。
(3) 被告人への質問
 犯罪被害者等は、被告人に対して質問することができるようになりました。
(4) 意見陳述
 犯罪被害者等は、意見陳述を行うことができるようになりました。

2 犯罪被害者等に関する情報の保護
 事件が強姦罪等に関する場合、事件の被害者等の申出があれば、裁判所は、被害者が特定できる事項(氏名や住所など。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができるようになりました。


 犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律関係
1 公判記録の閲覧・謄写
 刑事事件の訴訟記録に関して、犯罪被害者等は 閲覧又は謄写ができることとなりました。
これまでは、損害賠償命令の申立てを行うといった理由がない限りは、訴訟記録の閲覧や謄写は認められていませんでした。

2 犯罪被害者等の損害賠償請求に係る裁判手続の特例
 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪等の事件の犯罪被害者等は、その事件に関して刑事裁判を行っている裁判所に対し、その事件に関する損害賠償命令の申立てをすることができるようになりました。
 今回の改正により、裁判所は、その事件が刑事裁判において有罪となれば、引続き、損害賠償命令の申立てについての審理を行うこととなります。
(これまでは、損害賠償命令の申立てをする場合、刑事裁判とは別の手続で、はじめから行う必要がありました。)

 詳細につきましては、法務省のウェブサイト中の「犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案要綱」(こちらをクリックしてください。)をご覧ください。