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取組みのポイント
株式会社エトワール海渡は、取扱商品の8割が女性向けであるため、女性社員の活用、定着を重視してきた。現在は「女性社員が主要な戦力」であるとの認識のもと、女性が居心地良いと感じる職場づくりをめざし、仕事と家庭の両立支援に力を注いでいる。今では女性社員は社員全体の7割を占め、係長職以上の役職者も女性が男性を上回っている。
働く女性にとっては、とりわけ育児が大きな負担になっているのが現状である。育児休業制度の法制化などが図られたが、企業にとっても女性社員の活用、定着を図る上で、育児への支援は重要な課題となっている。
このため、服飾関連商品総合卸売業界の中で先駆けて、1977(昭和52)年に企業内託児施設(エトワール保育園)を設置したほか、育児のための短時間勤務制度などを実施している。園長は医学博士でもある海渡社長が務め、同じ建物内にはクリニックを併設し、子どもの健康管理にも気を配っている。社内保育は企業文化として定着しており、子どもを育てる女性社員の強い味方となっている。
このような取組みが評価され、1988(昭和63)年には人事施策・健康管理面の努力に対し労働大臣功績賞を、2002(平成14)年にはファミリー・フレンドリー企業表彰/東京労働局長賞を受賞した。 |
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株式会社 エトワール海渡の概要
1902(明治35)年に小間物卸商「海渡商店」として設立され、1948(昭和23)年に社名を株式会社海渡に、さらに1979(昭和54)年に現在の社名、株式会社エトワール海渡に変更。本社は東京都中央区。
現在の事業は、衣食住全てにわたるファッション関連商品の企画製造、卸売りで、卸売業のほか全国2万5千店に及ぶ取引小売店の支援、オリジナル商品の開発を行っている。
資本金は6億円、従業員数は約900名。
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株式会社エトワール海渡の取組み
(1)企業内託児施設(エトワール保育園)の設置
1977(昭和52)年、女性社員が出産後も仕事を続けられるように、海渡社長は社内に保育園を開設することを決断した。
現在の育児休業期間は法定どおりであるが、育児休業終了後は「エトワール保育園」を利用することで、社員は育児を心配することなく復職することができる。
東京都中央区の自社ビル3階に設置された保育園は、無認可であるが、保育士数や施設は国基準以上の水準で、園庭さえあれば認可を受けることも可能である。18名の定員に対し、人事部所属の社員である6名の保育士と調理師1名を配置し、午前9時から午後6時まで預かる。育児休業終了前に週1回の慣らし保育を1ヶ月行い、育児休業明けの生後10ヶ月から入園、原則として3歳(3月31日現在)まで利用できる。保育料は無料で、社員はおやつ代として月6千円程を負担するのみである。保育士等の人件費、園児の食費、諸雑費は全額会社負担となっている。
職場と隣接していることから、社員は送り迎えの時間を気にすることなく仕事に専念でき、また同じ建物内にクリニックが併設されているため、こどもが急病になった場合でも安心していられる。
取組みの原点には、「優秀な人材を確保することが会社のレベルアップの礎となる」という海渡社長の信念がある。開設以来、延べ160名強の女性社員が利用しており、「上司、同僚、部下等職場全体で母親(育児)を支援する」というコンセンサスは広く社員の間に浸透し、今やエトワール海渡においては「社内保育園は企業文化」となっている。
エトワール保育園
●設立年月日 1977(昭和52)年12月6日
●職員 園長 株式会社エトワール海渡代表取締役社長 海渡 五郎
保育士6名、調理師1名(社員食堂の管理栄養士が栄養指導と
献立作成)
●園児定員 18名
●保育時間 午前9時〜午後6時
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エトワール保育園の園児と保育士の皆さん 一番左は主任保育士の濱田さん |
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(2)育児支援制度の実施
社員の育児支援のため、社内保育園以外に育児休業制度、育児短時間勤務制度、半休制度を実施している。これらの制度は男女、役職を問わず利用できる。
@育児休業制度
育児休業制度は、法制定前から実施している。現在の育児休業期間は法定どおりの1年であるが、期間延長を希望する場合には配慮している。
A育児短時間勤務制度
育児短時間勤務制度は、1日に最大3時間、勤務時間を短縮できる制度で、妊娠から産休までの期間、及び育児休業明けから子どもが小学校4年生に進級する前までの期間に利用できる。現在75名が利用している。
学童保育を実施していない区市町村もあるが、この制度により子どもの下校時刻に合わせて帰宅することも可能で、安心して働くことができるため、利用者は限度一杯利用している。またエトワール保育園利用者も、朝夕の交通機関のラッシュアワーを避けて子どもを同伴するために、この制度を利用している。
短時間勤務制度が定められていても、残業などから実際には利用しにくいケースが多いが、エトワール海渡では「短時間勤務制度利用者には所定外勤務をさせない」という了解が職場に根付いており、こうした企業文化が社員の制度利用を促進している。
B通院、育児、介護のための半休制度
有給休暇の利用は1日単位が原則であるが、通院や育児、介護の場合には半日単位で認めている。2回利用で1日となる。
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