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企業の人権に配慮した取組み事例
 2.女性の積極的な活用に取組んでいる企業
No.1 業界に先駆け女性インストラクターを積極的に採用するとともに、
  女性が働きやすい環境を整備し、女性社員がもつ能力等の有効活用を図る
−株式会社 コヤマドライビングスクール

 取組みのポイント
 1986(昭和61)年、男女雇用機会均等法の施行を契機に、自動車教習所業界の中で先駆けて女性インストラクターの採用を開始したコヤマドライビングスクールは、業界内でも女性の多い教習所として知られている。女性インストラクターは100名を超え、全体の約分の1を占める。女性インストラクターの採用開始とともに、「勤務時間短縮制度」や「子の看護のための休暇制度」の実施、社員が無料で利用できる「託児室」の設置など、子育て支援策の充実に努め、現在は「働きながら子を産み育てやすい環境作り」をテーマに、育児休業の取得の奨励や退職者の再雇用など、女性にとって居心地の良い職場環境作りに取組んでいる。
このような取組みが評価され、2001(平成13)年度に東京都から「男女労働者に優しい職場推進企業表彰制度」に基づく東京都産業労働局長賞「働きやすい職場特別賞」を授与された。
 株式会社コヤマドライビングスクールの概要
1957(昭和32)年に設立された自動車教習所で、本社は東京都品川区。現在、秋津、石神井、二子玉川、綱島の校のドライビングスクール(自動車教習所)を展開。資本金は約千万円、従業員数は440名。

 株式会社コヤマドライビングスクールの取組み
(1)女性の能力の活用
 かつてはサービスを考えなくても生徒が並んでいた教習所も、少子化に伴い 、淘汰の時代に入っている。こうした中、コヤマドライビングスクールは、「教習所も、教習車から降りたら、あとはサービス業の世界である」との認識のもと、教習は厳しくするがサービスも十分にすることを経営の基本理念に据え取組んできている。
 その歴史は、CIを始めた1984(昭和59)年に遡る。教習所のイメージ転換を図るため、「暗くてコワイ」脱皮キャンペーン、おしゃれなロビーによる「ダサイ」教習所からの脱皮などに引き続き、1986(昭和61)年の男女雇用機会均等法施行を契機に、女性の新しい職場の開拓として女性インストラクターの採用を開始し、男性社会だった教習所に新風を吹き込んだ。
 インストラクターに必要な資格は、入社後の研修を経て取得する国家資格(教習指導員資格)であることから、会社としては一度取得した能力はできるだけ長く活用していきたいという希望を持っている。このために、女性が働きやすい職場作りに女性インストラクターの採用開始当初から取組んでいるのである。今後は、さらに雇用環境を整備し、女性幹部の育成等にも取組みたいとする。


(2)勤務時間選択性の契約社員
 コヤマドライビングスクールには、フルタイムで勤務する正社員のほかに勤務時間が選択できる契約社員制度がある。正社員の勤務は3勤1休で出社・退社時間も定められているが、契約社員は1日5時間以上、月130時間以上などの条件を満たせば、出社・退社時間や休日を基本的には自分で決めることができる。一方、定期昇給や育児・介護休暇などは、正社員と同様に適用される。
 このため、あえて正社員を希望せずに、契約社員として長期間勤務するインストラクターも多い。育児と仕事の両立などを希望する女性にとっては有意な制度であり、また、育児休業の取得にもこの制度は寄与している。
 職掌転換制度により、正社員への道も開かれている。年2回実施される論文・面接試験に合格すれば、契約社員から正社員に登用される。


(3)無料「託児室」の設置
 近年では当たり前となっている教習生用の託児室も、コヤマドライビングスクールは業界に先駆け1977(昭和52)年に設置し、社員も無料で利用できるようにしている。社員なら誰でも0歳児から預けられるので、女性社員のみならず家庭の事情により子どもを同伴せざるを得ない男性社員も利用している。
 育児を理由に退職した女性の再雇用も積極的に行っている。無料託児室が設置されていることが、安心して再雇用に応じられる環境作りに役立っている。


(4)育児・介護休業法を上回る子育て支援策
 コヤマドライビングスクールの子育て支援策は、育児・介護休業法を上回るものとなっている。育児のための勤務時間の短縮等の対象年齢については、法で努力義務とされている小学校就学前までとしているのをはじめ、法では努力義務とされている子の看護のための措置も、小学校就学前の子を対象に年間5日の看護休暇の取得を認めている。
 このほか、小学校就学前の子を養育する者に1日につき2時間までの外出を認める「子の養育のための外出の措置」や託児室利用者の通勤手段としての自動車に対する駐車場の優先確保、配偶者の仕事や子どもの学校の都合などによる転勤の考慮等、法に定めがない支援策の充実にも努めている。
 子育て支援策の充実には、女性社員の提案も生かされておりCI活動における「社員の経営参加」※の意識が実を結んだ結果でもある。
 ※ コヤマドライビングスクールでは、ロッカールームに社員の提案が直接トップに    届く「E〜ANボックス」を設置している。


 育児休業を利用し、4月から職場復帰された、川添さんからの一言
 職場に復帰して半年が経ちましたが、勤務短縮時間の制度のおかげで、仕事を辞めることなく子育てとの両立がはかられています。先日、子供が高熱を出したときは看護休暇を利用し、また、保育園がお休みの日には子供と一緒に出勤して、託児室に無料で預かってもらっています。
 子供がいても、職場は男女の差別もなく平等に、色々な車種の指導や学科など、幅広く働かせてもらっています。
 子供を産んでも仕事を続けられる職場環境であって、本当によかったと思います。
コヤマドライビングスクールの皆さんの画像
(左から)経営計画室室長 大久保さん、
   常務取締役管理本部長 福山さん、 
   インストラクターの川添さん、
   石神井校校長 渡邉さん
  (平成15(2003)年12月掲載)

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