東京都立大島公園 椿園

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 icon_fw.gif 椿園  icon_fw.gif 椿資料館  icon_fw.gif椿あれこれ  icon_fw.gif開花状況 

 平成28年2月26日(金)に、大島公園椿園が国際優秀つばき園に認定されました!

椿園は、昭和15年ごろ埼玉県安行から入れた椿の苗のうち約100品種を昭和32年ごろから植栽整備を始めました。この当時、植栽された椿は、関東系の園芸品種が多く特に大虹や明石潟などの大型の花が目立ちます。
その後、園内をテーマに沿って9のゾーンに整備を行い、現在では、約1,000品種3,200本の園芸種とヤブツバキ約5,000本を有する国内最大規模の椿の植物園として完成しました。
当園で展示しているツバキは、ツバキ科ツバキに属する植物たちです。華やかな園芸品種から、香りを楽しむツバキ、また蝋細工のようなツバキたち、さらに3月になるとさらにオオシマザクラも開花し、まさに春爛漫。いろいろなツバキが皆様のご来園をお待ちしています。



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ゾーン別の特徴や楽しみ方をご紹介します。

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主にツバキの原種は、日本の青森県より南と中国南部~ネパールおよび東南アジアに分布し、日本に5種の原種が、分布域には200種以上が自生しています。このゾーンでは、原種の中でも比較的寒い地方に見られるものを集めてみました。私たちに身近な緑茶の木(チャノキCamellia sinensis)もツバキの仲間です。 このゾーンは、侘助や侘芯に代表される茶会などで使う花を集めてみました。
開花期は早めで、11月頃から咲き始めます。

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Camellia tenuifolia

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タイワンサザンカ
Camellia crapnelliana

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紺侘助
(こんわびすけ)

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赤・白・黄・紫色・黒色・桃色など椿を花色別に分類展示しています。

それぞれの花色の違いをご覧ください。

江戸時代に日本から、ヨーロッパへ渡ったヤブツバキ(Camellia japonica)は、花の少ない季節に楽しめる華として欧米で品種改良が進みました。また、欧米では、豪華絢爛な花が好まれることから、大輪や花の直径が13㎝以上になる極大輪、八重咲や千重咲きの品種が多く作出されています。
また、異種間交雑も盛んに行われ、ヤブツバキ(Camellia japonica)とトウツバキ(Camellia reticulata)の交配種なども展示しています。このエリアは、1月ごろからが見ごろとなります。

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赤色San Dimas
サンディマス

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白色加茂本阿弥

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黄色Camellia chrysantha
金花茶

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紫色 紫宝山(しほうざん)

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黒色Black Opal
(ブラックオパール)

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桃色 越の粧い

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Desire
(デザイア)

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Pink Dahlia
(ピンクダリア)



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トウツバキ(Camellia reticulata)の園芸品種を集めてみました。ヤブツバキ(Camellia japonica)を元とする園芸品種との違いをお楽しみください。

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仏陀
Camellia reticulata hib.

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椿は、花だけでなく葉や枝の変化を見ても楽しむことが出来ます。簡単に解説します。
このゾーンのほかに、展示温室前のあずまや付近にも葉変わりのものが少しあります。
【葉の変化】
 a 色の変化 斑入り(中斑・掃きこみ斑・覆輪・散斑:白・黄色・緑)・銀葉

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緑覆輪

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黄覆輪

 b 形の変化 錦魚葉・盃葉・柳葉・桜葉・柳葉・梵天葉・不定形・カップ状など

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金魚葉 金魚椿

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盃葉

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梵天葉

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不定形

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カップ状

【枝の変化】
 枝垂れ・雲竜など

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枝垂れ(孔雀椿)

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雲竜(七変化)


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国内の主な産地の椿を産地別に紹介しています。特徴的なのは肥後で改良された肥後椿の仲間です。

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大虹(埼玉)

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肥後京錦(熊本)


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温室展示ゾーンは、3つのテーマに分けて展示を行っています。入り口を入ると最初に、大きなユーシェネンシス(Camellia yuhsienensis)があり、周囲にある椿も香りを楽しめる椿を植栽しています。順路を進むと、中央に原種の椿と両サイドに見ごろの園芸品種が展示してあります。
原種のコーナーでは、黄色い花で有名なキンカチャ(Camellia chrysantha)や真っ赤な蝋細工のようなハイドゥン(Camellia amplexicalis)などを楽しむことが出来ます。
両サイドの園芸品種のコーナーは、非公開施設である培養温室で手塩に掛けて育てた見ごろの品種を展示しており、開花が終わるとほぼ毎日、見ごろの花と交換していますので、いつでもいちばんいい花が見られます。

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Camellia chrysantha
金花茶

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Camellia granthamiana



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椿の品種を開花時期別に並べて展示しています。いちばん早く開花するのは、展示温室の山側で、反時計回りに極遅咲きのものまであり、開花期間中は、どこかで椿が咲いています。

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菊冬至(11月~3月)

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秋咲紅唐子(11月~4月)


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椿資料館は、昭和13年に黒潮小屋(宿泊施設)として建設された建物を改修し、平成4年に椿資料館として開館しましたが、長年の風雨による老朽化がひどく、平成21年から建替え工事を行い、平成23年1月28日にリニューアルオープンしました。新しい資料館は、今までの意匠を踏襲するともに、黒潮小屋時代に使っていた材料も出来るだけ使って改修しています。

椿資料館は、年中無休で、椿に関する様々な情報を発信しています。
また、椿まつり期間中は切花を、それ以外の季節にはドライフラワーを展示し、一年中椿の花を楽しめる展示を行っています。
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<園芸としての歴史>
8世紀ごろの日本では、椿に対する信仰があり椿油も作られていました。室町時代になると園芸としての椿の栽培が始まり、江戸時代になると椿の園芸はさらに盛んになりました。
これらの園芸の元となった椿はヤブツバキが主であり、自生している白花のものや変った形のものを選抜・交配して作り上げられたものです。

<伊豆大島の椿>
伊豆大島の椿は、種子から椿油を絞るために育てられてきました。伊豆大島でもっとも普通に行われてきた栽培方法は、雑木林を椿だけ残して伐採し椿山にするというものです。伊豆大島は、ヤブツバキ(Camellia japonica)の自然分布域の中なのでこのような方法が出来るのです。
椿山として管理されている林は、島内のいたるところで見られます。大島公園の中でも椿資料館(旧黒潮小屋)付近の椿林は種子を採取するためのものでした。
椿はほかにもいろいろな利用方法があります。材は硬く工芸用品や火持ちの良い椿炭、枝葉の灰は染物の媒染剤、油の搾りかすは、燃料や肥料に利用されています。
島内で特に大木が残っている場所は、泉津の椿トンネルと差木地沖の根の椿並木です。

ツバキは、花のある時期はもちろんいろいろな楽しみ方が出来ます。椿園でもっとツバキを楽しんでいただくために、ツバキの楽しみ方をいくつか紹介してみます。

<花を楽しむ>
A 色・大きさを楽しむ
色 赤色 白色 黄色 紫色 黒色 桃色など 残念ながら青いツバキはありません。また、色のほかに斑や絞りなどが入るものもあります。

大きさ 花の直径によって概ね以下のような分類となります。
■極小輪 花の直径が4cm以下
■小輪  花の直径が4cm~7cm
■中輪  花の直径が7cm~10cm
■大輪  花の直径が10cm~13cm
■極大輪 花の直径が13cm以上
p30.jpg 極小輪(胡蝶侘助)と極大輪(ハッピー肥後)

B 咲き方を楽しむ

大半の品種改良の元となったヤブツバキ(Camellia japonica)は、花弁が5~6枚の一重咲きです。古くから、いろいろな選抜・改良が加えられた結果非常にたくさんの品種が生まれました。この結果、花弁の数が増えたり、雄しべが花弁となったものなどいろいろなものができました。

■一重咲き 花弁が8枚以内であり雄しべの形が正常なもの
※一重咲きには、猪口咲き、キキョウ咲き、平開咲き、筒咲きなどのバリエーションがあります
■八重咲き 花弁が9枚以上あり雄しべの形が正常なもの
■牡丹咲き 雄しべの中に花弁が入り込み花形が乱れた咲き方であでやか
■千重咲き 八重咲きよりさらに花弁の数が多く雄しべが無いか落花まで見えないもの
■列弁咲き 花弁が整然と重なるか、らせん状に整列しているもの
■蓮華咲き 上下の花弁の間が開いており立体感がある
■宝珠咲き 花の中心の花弁が開かず卵形に硬くしまった咲き方をするもの
■唐子咲き 雄しべ全体や葯の部分が、小さな花弁となり花の中心にまとまっているもの
■獅子咲き 牡丹咲きがさらに乱れたもので花弁は大小さまざま
■二段咲き 雄しべが一部花弁となり、横から見ると二段に見えるもの

C 雄しべを楽しむ

椿の花を観察すると中心に黄色く目立つ葯(雄しべの先端部)それにつながる花糸を雄しべといいます。雄しべは、ツバキを観賞する上で重要な部分です。
色や形について説明します。
■色 白色が基本ですが、品種によってクリーム色や紅色になります
■形 閉じ芯 梅芯(うめしん) 侘芯(わびしん) 輪芯(わじん)などがあります


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椿園内の開花状況はこちらをご覧ください。
(1)開花状況リスト
(2)開花状況マップ

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